2014年12月30日火曜日

チップ型非接触温度センサーとフレキシブルサーミスタに注目(三菱マテリアル)

20141230電波新聞3面

 三菱マテリアルの2つのセンサーが注目されている。チップ型非接触温度センサーは、対象物から放射される赤外線を検出して温度測定するもので、産業機器や家電製品を対象とする。フレキシブルサーミスタセンサーは厚みが70マイクロと世界最薄、曲率半径6ミリまで曲げても動作する事から、携帯機器の狭い隙間や曲面部に設置できる。

2014年12月19日金曜日

フィンランドに開発拠点、センサー事業拡大(ローム)

20141219電波新聞1面

 ロームはセンサー用のソフトウエア開発センターをフィンランド・オウル市に開設した。センサーにはエレメント(素子)とASICとソフトウエアが必要で、ユーザーの要望に応えるにはソフトウエアの開発が重要との認識で、フィンランドの人材を活用するという。

2014年12月16日火曜日

センサー開発、土の水分量、紙で測定、農業や地滑り予測に活用(東大)

20141216日本経済新聞18面

 東京大学の川原圭博准教授らは、紙に特殊なインクで配線を印刷した電子回路で、土の水分量を測定し無線で送信するセンサーを開発した。

「人工鼻」実現へ一歩、受容体は「脂質2重膜」ロボットなどへ応用期待(東大竹内教授)

20141216日経産業新聞2面

 動物の鼻に似た原理を使って、匂い物質を感知する技術を東京大学生産技術研究所の竹内昌治教授らのグループが開発した。におい受容体と呼ぶ生体センサーを培養細胞で形成して実現する。におい受容体は「脂質二重膜」と呼ぶ細胞で、膜を貫通している膜タンパク質は種類に応じて特定の匂い物質と結合して変形する性質があり、脂質二重膜に穴が開くことによる細胞周囲のイオン流変化により検知する。竹内氏はにおい受容体の機能を人工的に再現する研究を進めており、におい物質を検知可能な携帯型装置を開発した。

2014年12月12日金曜日

小型・高精度の気圧センサー、20センチ差検出、スマホ開拓(ローム)


20141212日経産業新聞6

 ロームは業界最高水準の精度と小型化を実現した気圧センサーを開発した。同製品は20センチメートルの高低差を検出できる。気圧の検出はMEMSセンサー素子が担い、素子のマイクロメートル単位のたわみの変化から気圧を検出する。気圧センサーは従来から自動車用途に使われており、独ボッシュやスイスのSTマイクロエレクトロニクスがシェア上位を占めているが、ロームは高精度化に加えて2.52.50.95ミリメートルの小型化を実現しスマホへの搭載を目指している。

2014年12月9日火曜日

電圧変化応用、短時間で、半導体で病気の原因検出(早稲田大学)


20141209日経産業新聞9

 早稲田大学先進理工学部講師の秀島翔はインフルエンザウイルスやアルツハイマー病の原因物質を半導体で検出するセンサーの研究を進めている。この研究を基に理研発ベンチャーの理研ジェネシスはインフルエンザウイルスの感染を瞬時に判定する半導体を開発している。病気の原因になる生体物質やウイルスが半導体に付着すると電圧が変わる仕組みを応用する。3年後の臨床試験を目指している。

ナノカプセル、皮膚内に浸透(ナノエッグ)


20141209日刊工業新聞19

 スキンケアの化粧品などを手掛ける聖マリアンナ医科大学発ベンチャーのナノエッグは、ナノメートルサイズにカプセル化する技術を使い、薬剤を皮膚内に浸透しやすくした商品をラインナップしている。カプセル状に配合した物質が皮膚表面の角質細胞からできた角質層に入り、なじみやすくする成分などと共に効果を発揮する。

2014年12月4日木曜日

4ミリ角の加速度センサー、体の動き、常時監視へ(東工大など)

20141204日経産業新聞10面

 東京工業大学の山根大輔助教らは体に貼り付けて体の動きを常時監視するための超小型加速度センサーを開発した。4ミリ角で地球の重力加速度の約1万分の一まで測定できる。従来の加速度センサーは錘をシリコンで作っていたが、比重が8倍の金に置き換え、小型で高感度を実現した。5年以内に健康状態を常時監視できるセンサーの試作を目指す。

ジャイロセンサー一体型、加速度センサー量産、3割小さく(村田製作所)

20141204日経産業新聞6面

 村田製作所は車載や産業機械用のジャイロセンサー一体型加速度センサーの量産をフィンランドの生産拠点で始める。

マイクロポンプ量産、17年めど、大阪に新工場(大研医器)

20141204日刊工業新聞11面

 大研医器はMEMSによる医療機器用の使い捨てマイクロポンプの量産を2017年をめどに開始する。マイクロポンプは定量の薬液を持続的に体内に注入する自社医療機器に搭載する。現在は試作段階にあり、量産技術の確立を急ぎ、同ポンプ搭載製品を独フラウンホーファー研究機構と共同開発していく。

2014年11月20日木曜日

息で肺がん検査、パナソニックがセンサー

20141120日本経済新聞夕刊1面

 パナソニックは吐く息が含む微量の生体ガスで肺がんを検査する技術を開発した。息を牛乳パック大の装置に吹き込み、冷却装置で息を冷やし、数キロボルトの電圧で濃度を高め、数PPBのガスでも検出できる。飲酒検査のような呼気を使う方法で病気を見つける試みで、2020年をめどに実用化を目指す。

ウイルス96種同時に検出、上下水道検査向け技術(北大など)

20141120日経産業新聞10面

 北海道大学の石井聡助教と国立極地研究所などはマイクロ流路を活用し、水に混ざっている病原体のウイルスを同時に複数検出する技術を開発した。調べたい水を直径数マイクロの流路に流し、容積7ナノリットルの微小反応容器にいれ、それぞれの陽気に調べたいウイルスに反応する試薬と混ぜ合わせ、温度を上下させ病原体のウイルスのDNAが増加して光る。前処理から約8時間で結果が判明し、最大96種のウイルスを一度に調べられる。水道局などの活用を目指す。

2014年11月17日月曜日

スマホ向け地磁気センサー、技術開発を加速(アルプス電気)

20141117電波新聞4面

 アルプス電気はスマホやタブレット向け地磁気センサーの開発を加速している。3軸地磁気センサーに加え、6軸(加速度を加えた)、9軸(加速度、ジャイロを加えた)も開発している。

2014年11月14日金曜日

フィルム型温度センサー、狭い場所OK、検出速く(村田製作所)

20141114日経産業新聞6面

 村田製作所はフィルム型温度センサーを量産する。温度センサーはセラミックを重ねた構造のセンサー素子を直接搭載する実装型と、リード線の先にセンサー素子を付けたタイプの2種があったが、フィルム型はリード線をフレキシブルプリント基板を用いたもの。素子部の厚さを0.55ミリに抑え狭い場所にも搭載でき、きょう体に接触する面積が大きいので熱の伝わり方が速い。スマホきょう体の温度測定、バッテリーの異常過熱検知用途を見込み、ウエアラブル機器で人の温度測定も有望としている。

2014年11月12日水曜日

センサー、口内pH極細電極で測定、さらに細かい先端も開発へ(東海大)

20141112日経産業新聞10面

 東海大学の槌谷和義教授らは、直径100マイクロメートルの特殊な金属の電極を使い、狭い空間の水素イオン濃度(PH)をピンポイントで測定するセンサーを開発した。従来のセンサーはガラス電極によるもので、先端を1ミリより小さくするのは難しく、取り扱いも大変だった。開発したセンサーは複数種類の金属電極を用いるもので、アンチモンの金属ワイヤをヨウ素と銀の酸化物や銀の薄膜で覆ったもの。電極を溶液につけるとアンチモンと被覆した金属の間に電圧が生じ、精度はガラス電極と同等だった。

2014年11月6日木曜日

金型使わず量産化、光学シートに応用(マイクロレンス)

20141106日刊工業新聞21面

 東京工業大学精密工学研究所の初澤毅教授らは金型を使わないマイクロレンズの量産技術を開発した。直径10-1000マイクロメートルの球面レンズを毎秒数千個生産できる。微細流路の中で光硬化性樹脂をシリコンオイルで挟んだ三層の液滴を作り、紫外線を当てて真ん中の樹脂を固める。固まらないオイルと光硬化性樹脂の界面張力を調整する事でレンズの曲率を制御する。形状精度はばらつきを示す変動係数が2%程度。

サーミスタ、新製品の開発活発、高温度対応や高精度化に加え、フィルムタイプが登場

20141106電波新聞3面

 温度センサーとして利用されるサーミスタ、ウエアラブル機器用途をめざし三菱マテリアルと村田製作所がフィルムタイプを開発した。三菱マテリアルは100マイクロメートル以下の厚さで曲げられるサーミスタセンサーを開発した。フィルム化により携帯機器の狭い隙間や曲面部などに設置できる。芝浦電子や大泉製作所は1000度対応の高温用サーミスタにより自動車用途を、SEMITECは0.09ミリメートル角の極小サーミスタにより医療機器用途を開発している。

2014年11月5日水曜日

タイヤ監視装置日本でも、気圧・温度読み取り警告、(台湾E-リード・エレクトロニック)

20141105日経産業新聞13面

 台湾E-リード・エレクトロニックはタイヤ空気圧警報装置(TPMS)を販売する。4つのセンサーで各タイヤの空気圧や温度を常時読み取り、表示・警告する。欧米では既に法規化されているTPMSの日本での需要拡大を見込んでいる。

2014年11月4日火曜日

XYZ軸同時測定、MEMSセンサー地震感知器に搭載(第一精工)

20141104日刊工業新聞1面

 第一精工は圧電薄膜を用いたMEMSによる3軸加速度センサーを搭載した地震感知器を発売する。感度を向上させ1Gの加速度で最大20ボルトの電圧を発生できる。

2014年10月31日金曜日

ファイバーで監視、インフラ構造物の歪み・温度プラファイバーで監視、破断し難く塑性変形、散乱光解析で変化検出(東工大)

20141031日刊工業新聞23面

 東京工業大学精密工学研究所の中村健太郎教授らはプラスチック製光ファイバーを用いてインフラ構造物の歪や温度を監視する技術を開発した。ファイバーを構造物に張り巡らし、ファイバー中のブルリアン散乱光を解析し、どの位置にどの程度の歪や温度変化が加わったかを把握できる。10%以上伸ばすと塑性変形し、歪の大きさと位置を記録でき、常時監視しなくても地震の後に巡回検診できる。

2014年10月27日月曜日

タイヤ空気圧モニタリングシステム、世界最小レベル(フリースケール・セミコンダクタ)

20141027電波新聞3面

 フリースケール・セミコンダクタは0.3グラムのタイヤ空気圧モニタリングシステム(TPMS)を発表した。2軸加速度、圧力、温度センサーとコントローラー、RFトランスミッター、低周波レシーバーを搭載し、低消費電力によりバッテリー寿命を大幅に延長した。

2014年10月24日金曜日

圧電膜、生産時間半分に、車載センサー用溶液(三菱マテリアル)

20141024日経産業新聞13面

 三菱マテリアルは圧電膜を従来の半分の時間で生産する材料を開発した。大口径ウェハーの表面にPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)圧電膜を形成する際に使われるゾルゲル薬液の新製品を開発した。成膜工程の回数及び材量削減により加工費を半分以下とする。

2014年10月23日木曜日

IOT用小型センサー、ビル・橋梁異常検知、米社と開発へ(日本アンテナ)

20141023日経産業新聞3面

 日本アンテナは米ベンチャー企業のエブリセンスと組み、IoT用小型センサーの開発に乗り出す。小型センサーは直径5㎝程度で電池を内蔵し、GPS受信機能、無線LAN、ブルートゥース、温度・湿度・ガス・加速度センサーを備え、太陽電池の組み込みや防水パッケージ封印が可能。工場・農場の環境計測やビル・橋梁の異常検知といった用途を想定している。

2014年10月22日水曜日

鉛フリー圧電膜活用、3軸角速度センサー活用(日立金属)

20141022日刊工業新聞11面

 日立金属は鉛を使わない圧電薄膜を用いた3軸角速度センサーを開発した。圧電薄膜には一般的にチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)という鉛を含む材料が使われるが、ニオブ酸カリウムナトリウム(KNN)を用い、従来のPZTのセンサーと同等の検知特性を実現した。

MEMSマイク活用超音波ソリューションに注力(ノウルズ・ジャパン)

20141022電波新聞3面

 ノウルズ・エレクトロニクス・ジャパンはMEMSマイクを活用した超音波ソリューションへの展開を強化している。村田製作所と共同開発した超音波センサ内臓携帯端末をCEATECで展示した。端末より超音波を発信し、人間の手で反射させ、端末の4か所のMEMSマイクが検知し、手と端末の距離を把握してジェスチャー入力を実現できた。

2014年10月16日木曜日

構造物の劣化、微動で計測、3軸加速度センサー開発、ノイズ1000分の1(日本航空電子)

20141016日経産業新聞6面

 日本航空電子工業はMEMS技術を活用し、インフラモニタリングに有効な常時微動の計測に適した3軸加速度センサーを開発した。従来の地震計(サーボ型加速度計)に比べて価格を半分以下に抑えられる。MEMSセンサーは「くし歯型」の可動電極を持ち、揺れを静電容量の変化として捕える。ノイズ低減と加速度以外の外部要因対策を盛り込んだ。

2014年10月10日金曜日

MEMSセンサー事業拡大、超小型フォース(重荷)センサー開発(北陸電機工業)

20141010電波新聞4面

 北陸電気工業はMEMSセンサー事業を拡大し、新たに超小型フォース(荷重)センサーを開発すると共に、容量式湿度センサーやガスセンサーの量産を開始した。

2014年10月9日木曜日

熱源に付けるだけで発電、積層一体型熱電変換素子開発(村田製作所)

20141009電波新聞1面

 村田製作所は熱源につけるだけで発電する積層一体型熱電変換素子を開発した。50対100層を積層した50対品では10度の温度差で100マイクロワット(25mV,4mA)を発電する。配管・ダクトのモニタリング、車載センサー、インフラモニタリングを用途としている。

2014年10月3日金曜日

マイクロホンビジネス拡大、月間3500万個に引き上げ(ホシデン九州)

20141003電波新聞1面

 ホシデンはマイクロホンビジネスを拡大する。スマホ向けに加え自動車向けが増えており、エレクトレットコンデンサマイクロホンに加えアナログMEMSマイクロホンユニットの生産体制を整えた。用途として自動車用はカーナビの音声認識用に加え、周囲の雑音の中で音声を明瞭にするため複数のマイクロホンが使われ、今後はニーズが増えるとみている。

2014年10月1日水曜日

血中たんぱく質検出、樹脂チップ使い20分で(東レ)

20141001日経産業新聞19面

 東レは、血液に含まれる微量のたんぱく質を20分以内で検出できる測定システムを開発した。血漿を分離したり、試薬で検出する機能を1枚の樹脂チップに集積し、専用装置で3~4時間だった作業時間を大幅に短縮する。幅200~400マイクロメートルの微細な経路を樹脂チップ内部に設けて実現した。

小型半導体式ガスセンサー、感ガス部面積100分の1(フィガロ技研)

20141001日刊工業新聞12面

 フィガロ技研はMEMS技術を用い、サイズ、消費電力共に世界トップクラスの半導体式ガスセンサーを発売する。においや有機溶剤など空気の汚れを検知し、ガスの吸着・脱着による電気伝導率の変化をガス濃度として検知する。感ガス部の面積が小さく室温から差動温度まで到達する熱応答が速いため、消費電力が抑えられる。新たな用途としてスマートフォンやタブレット端末、ウエアラブル端末、さらにはIOTやM2M分野への展開を目指している。

2014年9月25日木曜日

STマイクロが超高性能、6軸センサーモジュール

20140925電波新聞14面

 STマイクロエレクトロニクスは加速度センサーとジャイロセンサーを組み合わせた6軸センサーモジュールを発表した。ノイズ特性、電力効率向上を実現した。

フィルム温度センサーを開発(村田製作所)

20140925電波新聞11面

 村田製作所はNTCサーミスタと厚み100マイクロmのFPCを用いたフイルム温度センサーを開発した。スマホ、タブレットPCの筐体温度検知やウエアラブル機器の体表面検知用。

電流センサー事業拡大、製品拡充、幅広い用途に(アルプス電気)

20140925電波新聞1面

 アルプス電気は電流センサー分野で幅広い用途に製品を展開している。高感度磁気素子(GMR素子)を用いてコアレスとし小型軽量高精度電流センサーを実現している。基板実装型では産業機器や家電向け、車載向け、電力インフラ向けを展開している。

2014年9月19日金曜日

温度差を電力に変換、配線・電池交換が不要に(村田製作所)

20140919日経産業新聞6面

 村田製作所はデバイスの周囲に一定の温度差があれば微弱電力を発生する発電デバイスを開発した。セ氏で25-30度の温度差があれば発電でき、外気との温度差で発電する場合、取り付ける機器の温度が50度程度あれば実用化できる。同社は室内の弱い光を電力に換える光発電デバイスや、スイッチを押す力を電力に換えて無線通信で配線なしに制御するデバイスも開発中。

2014年9月8日月曜日

微弱振動測定のセンサー、小型で価格半分以下(IMV)

20140908日経産業新聞13面

 振動装置のIMVはMEMSと半導体演算装置を組み合わせ、人が感知できない振動や周期の長い振動も検知する小型センサーモジュールを開発した。価格は30万円以下。今後は無線対応やデータ保管機能を開発し2015年春を目途に製品化する。

2014年9月6日土曜日

小さな力・光で発電、スイッチや蛍光灯を利用、新装置(ロームや村田製作所)

20140906日本経済新聞12面

 電子部品各社が未利用エネルギーから微小電力を生み出すデバイスを事業化する。ロームはスイッチを押す力を電気に変換し信号を無線で送る装置を、ミツミ電機とアルプス電気を同様のデバイスを量産する。村田製作所は室内の弱い光で発電するデバイスを、センサー電源として製品化する。オムロンは振動で発電する部品を開発しており、機械や橋梁のセンサー電源として利用を見込んでいる。

2014年8月29日金曜日

環境発電型電源モジュール、橋やビル、電池なしで監視(オムロン)

0140829日経産業新聞6面

 オムロンは環境発電型の小型電源モジュールを開発した。小さな錘をバネで支え、外部の振動で錘が揺れる動きを電力に換える。デバイスは対向した電極間の距離が70マイクロメートル、これが最大4ミリメートルスライドするMEMS構造とし、大きさは2センチメートル四方とした。自然環境の振動は規則的でないため、自動的に最大効率で電力変換できるアルゴリズムを導入し、電気を蓄えるキャパシタも搭載した。交直変換までモジュール化した。工場設備などに設置するセンサーの電源を想定し、2015年にも製品化する。

2014年8月28日木曜日

気圧センサー、高度把握数十センチ単位(アルプス電気)

20140828日経産業新聞16面

アルプス電気は携帯機器向けの小型気圧センサーを開発した。15年4月に月産300万個規模で量産予定。気圧の分解能は1パスカル程度、大気圧の変化計測で高度数十センチメートルの変化を読みとれる。ウエアラブル機器への採用を想定する。

2014年8月25日月曜日

豪・ブルーチップと開発したMEMSトラッキング・タグ、優れた耐性、量産(STマイクロエレクトニクス)

20140825電波新聞3面

 STマイクロエレクトロニクスはオーストラリアのブルーチップ社と共同開発した独自のMEMSベースのトラッキング・タグを量産する。このタグは、MEMS共振器の技術を利用し、電子部品を使用していない。極度の高・低温、ガンマ線照射、高湿度など過酷な環境にも耐性がある。

2014年8月7日木曜日

富士山頂でも検知、化学物質のセンサー(東大と東京農工大)

20140807日経産業新聞10面

 東大の竹内昌治教授と東京農工大の川野竜司準教授らは匂いなどを検知できるセンサーを開発し、富士山頂で計測に成功した。水滴と油の膜を使って人間の細胞膜構造を再現した「人工細胞膜」を作った。表面にイオンの流れを計測できる膜たんぱく質をくっつけ、匂い物質などがつくと、膜たんぱく質にイオンの流れが生じ、電気信号に変えて検知しセンサーとなる。

2014年8月5日火曜日

独研究機構と共同開発、MEMSデバイス低コストに重点(大研医器)

20140805日刊工業新聞11面

 大研医器はドイツのフラウンホーファー研究機構とMEMSを用いた使い捨て型医療機器の開発で共同研究契約を結んだ。同社は吸引器や医薬品注入器などディスポーザブル製品が主力。

薄膜圧電素子形成のMEMSデバイス、受託生産、ファウンドリビジネス開始(ローム)

20140805電波新聞1面

 ロームは薄膜圧電素子を形成したMEMSデバイス(圧電MEMS)を受託生産するファンドリービジネスを9月から開始する。加速度、ジャイロ、圧力、赤外線など各種センサーやインクジェットヘッド、マイクロホン、スピーカー、環境発電などアクチュエーターとして供給する。

2014年8月1日金曜日

金粒子によるMEMS技術、共同開発で提携(田中貴金属工業とメムス・コア)

20140801電波新聞4面

 田中貴金属とメムス・コア(仙台市)は金粒子によるMEMSパターンニングの実装拠点を構築する。田中貴金属が開発した、金微粒子ペーストを用いてスクリーン印刷法によりパターンを基板上に一括形成し加熱・加圧による気密封止できる技術を、メムス・コアが実装受託するもの。

2014年7月30日水曜日

農業向け提案、複合センサー、生産管理を効率化(アルプス電気)

20140730日刊工業新聞8面

 アルプス電気は農作物を育てるビニールハウスなど栽培施設の状態を無線ネットワークで遠隔監視できる複合センサーの提案を始め、農業生産法人などへの採用を目指す。同社のセンサーは、温度、湿度、照度のセンサーと無線通信モジュールで構成しする。

2014年7月28日月曜日

電流センサー事業強化(NECトーキン)

20140728電波新聞3面

 NECトーキンは電流センサー事業を強化し、新たに小型化・薄型化したクランプ型電流センサーを開発した。同社は交流電流センサーと、直流電流センサーを販売している。

2014年7月24日木曜日

振動を電力に変換、小型電源モジュール完成(オムロンと蘭社)

20140724日刊工業新聞8面

 オムロンは、自社の振動発電デバイスとオランダIMECのパワーマネジメントICを組み合わせ、振動エネルギーを電力に変換する環境発電用モジュールの出荷を始めた。発電量は30ヘルツで100マイクロワット。産業機器への搭載を想定している。

2014年7月16日水曜日

鉛不使用の圧電材、植物由来フィルムを積層、薄く加工容易に、2年以内に量産(帝人)

20140716日経産業新聞11面

 帝人は有毒な鉛を含まない植物由来のポリ乳酸フィルムを用いた圧電材料を2年以内に量産する。特性が異なる2種類のポリ乳酸フィルムを積層し、正極と負極を相互に挟み込み圧電効果を引き出した。これまでのチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)と同程度の高い圧電効果を見込める。ポリ乳酸フィルムの圧電材料はPZTに比べて薄く加工しやすく、ウエアラブル端末への活用が期待される。

新規参入、トルクセンサー、MEMSセンサー(第一精工)

20140716電波新聞1面

 第一精工はトルクセンサー、MEMSセンサー市場に新規参入する。静電容量式トルクセンサーを量産し、ロボットや組み立て装置のトルク検出に供給する。円環板形状の部品を3層に重ねて接合し、中央の板の変形でトルクを検出する。圧電薄膜を用いたMEMSセンサーも製品化する。

2014年7月14日月曜日

温度差で半導体駆動、フォノン制御、発電に活用、実用化へ(東大)

20140714日経産業新聞14面

 東京大学の野村政宏准教授らはシリコン製の半導体素子を周囲の温度差だけで駆動させる研究を行っている。実現にはシリコン薄膜の一部に熱が伝わりにくい微小構造を作り、「音子(フォノン)」と呼ぶ振動を使って発電に必要な大きな温度差を生じさせる。実験ではシリコンを加工した複雑構造で熱伝導率を20分の1に下げたが、改良で100分の一まで下げられるとみている。センサーに応用すれば電源の確保や電池交換が不要となる。

2014年7月11日金曜日

センサー生産能力1.5倍、日本ガイシ、NOx測定向け

20140711日経産業新聞13面

 日本ガイシは自動車の排ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)濃度を測定するセンサーの生産能力を来年10月までに約1.5倍の年産1000万本に引き上げる。NOxセンサーはバスやトラックなど大型車に多く使用されており、日本ガイシは同センサーで世界シェア1位。

1円玉大の電力センサー、今秋にもVB設立(大阪市大)

20140711日刊工業新聞21面

 大阪市立大学大学院の辻本浩章教授は電力センサーデバイスのベンチャーを設立し、1円玉程度に小型化した低価格デバイスを供給する。鉄・ニッケル合金のパーマロイ磁性体薄膜の磁気抵抗効果により、電流と電圧を計測して電力値を示す。増幅器や温度特性に対応する磁石をMEMSで組み込んだ。開発したデバイスは小空間に多数配置し電力を制御・監視でき価格も100円~数百円に抑えられる。機器の省エネ、異常を検知する保守・管理、家庭のスマートメータ等の利用を見込む。

2014年7月10日木曜日

身につける生体センサー、心拍など4項目解析(東芝)

20140710日経産業新聞7面

 東芝はウエアラブル型の生体センサー「シルミー バータイプ」を発売する。心拍、脈拍、運動量、皮膚温度の4項目を同時に計測できる。次世代の遠隔医療サービスを開発するための基幹部品として大学や企業に売り込む。

2014年7月9日水曜日

世界最小クラスの容量式湿度センサー、白物家電やカーエアコン用に拡販(北陸電気工業)

20140709電波新聞4面

 北陸電気工業はMEMSによる世界最小クラスの容量式湿度センサーを開発した。同社はMEMSセンサー事業の育成に注力している。新しい湿度センサーは独自開発の感湿膜により従来品では困難であった相対湿度100%の検出が可能となり、高温湿度範囲にわたり高精度を実現した。

2014年7月8日火曜日

センサーの技術開発加速、車載、モバイル機器、ヘルスケア関連など、各種市場にマッチ(アルプス電気)

20140708電波新聞1面

 アルプス電気はセンサーの技術開発を加速している。スマホ用の超小型デジタル出力センサー、ウエアラブル機器向け小型省電力センサー、車載用バイタルセンサー、産業機器向け電流センサー等の製品開発に注力している。抵抗体、ピエゾ素子、静電容量、磁気素子、光、無線などの各種センシング技術を組み合わせると共に、無線モジュールと組み合わせたセンサーネットワークモジュールの開発を強化する。

2014年7月4日金曜日

IT機器、肌で操作、前後左右・押す・引っ張る、伸びる変化を識別(慶応大学)

20140704日刊工業新聞21面

 慶應義塾大学理工学研究科の今井美倫太教授らは、腕に2本のセンサーバンドを巻き、肌を指でなぞるだけでカーソルを動かせる操作インターフェースを開発した。センサーバンドには赤外光発光ダイオードと受光センサーが並んでおり、反射率から肌とセンサーの距離の変化を検知する。メガネ型端末や電子玩具の操作デバイスとして、3年内の実用化を目指す。

2014年7月2日水曜日

MEMS関連デバイス開発強化、センサーなど開発推進(ミツミ電機)

20140702電波新聞3面

 ミツミ電機は厚木事業所のクリーンルームを活用したMEMS関連デバイスの開発を強化している。センサー系では圧力センサーが量産レベルで、家庭用デジタル血圧計などで採用されている。ミラー系では、MEMS2軸走査型ミラーを活用した自動車用レーザー走査方式ヘッドアップディスプレーを目指している。

安全運転、デバイスで支援、車載事業高度化競う(電子部品メーカー)

20140702日刊工業新聞1面

 自動車の安全運転支援システム市場の世界的な拡大を見込み、電子部品メーカーのデバイス開発が進展している。村田製作所は加速度センサーとジャイロセンサーを組み合わせ、高精度の検知が可能な横滑り防止装置(ECS)用や電動パーキングブレーキ用のセンサーモジュールを開発している。TDKはミリ波レーダー向けLTCC(低温同時焼成セラミックス)基板を開発する。オムロンは低速・近距離用の障害物検知センサーを、アルプス電気はドライバーの視線や顔の表情をセンサーで検知して安全運転を喚起するシステムの開発を進めている。

2014年6月29日日曜日

病気 半導体で早期発見、微量な原因物質検出可能に

20140629日本経済新聞19面

 半導体技術が医療を変えようとしている。わずかな電気信号の変化から病気の原因物質を捉える研究、体に貼ったチップで日々の健康状態をチェックする構想が進んでいる。豊橋技術科学大学の沢田和明教授は半導体センサーを使って、簡単に自宅で血液からアルツハイマー病の原因物質を検出できる技術を開発している。早稲田大学の逢坂哲哉教授らも半導体センサーを使って同様な検知やインフルエンザの検知を研究している。酸性・アルカリ性を示す水素イオン濃度(PH)を測るセンサーも開発し、歯に貼って虫歯の治療に生かす計画もある。皮膚に半導体を貼り、無線装置との組み合わせで、血圧や脈拍、血糖値などのデータをスマホに送信すれば、インターネットを通じて病院に送り主治医の指示を仰げる。医療機関の期待は高いが、実用化には血液の成分を流れやすくするほか、病気の原因物質と結びつきやすい抗体の開発が必要である。

2014年6月27日金曜日

触覚ディスプレイー、静電気で指にざらざら感(NLTテクノロジー)

20140627日経産業新聞6面

 産業機器用液晶メーカーのNLTテクノロジーは、画面の特定部分に触れると、静電気の振動により、ザラザラした感触が得られる触覚ディスプレーを開発した。通常の液晶パネルにITO(酸化インジウムすず)を使った透明電極基板を重ねた構造で、縦横方向に電極線を配置し、縦と横の電極に異なる周波数の電流を加えることで、周波数の差分によりうなり現象が起きる。200ヘルツ近辺の周波数が最も触感が得られる。視覚障害者向けや車載向けを目指している。

2014年6月26日木曜日

関西積乱雲プロジェクト、センサーネットワークシステム、一貫サービスを提供

20140626電波新聞3面

 関西に本社を置く5社(東亜無線電機、日新システムズ、ベルチャイルド、木幡計器製作所、ニック)とカナダのコージェントリアルタイムシステムズの6社が集まり、センサーで取得した情報をクラウドにあげるセンサーネットワークシステムの開発を共同で推進している。既に燃料電池、風力・潮力発電、ボイラー保守などの遠隔監視に採用されている。各社の技術を持ち寄り、センサーからM2M、クラウドサーバーまで一貫したサービスを提供している。

2014年6月23日月曜日

センサー、3大市場で需要伸ばす、信頼性や高機能化高精度化などに向け、新製品開発が加速

20140623電波新聞4面

 自動車、スマホ・タブレット、環境・エネルギーの3大市場でセンサーの需要が伸びている。自動車では、温度センサーとして吸気温センサー、燃料噴射センサー、燃焼圧センサー、油圧センサー、排気温センサーが搭載されている。カーエアコンでインカー、アンビエント、ダクト、アオウトドア、エアポレータ等でサーミスタが使われている。HEV、PHEV、EVではモーターの加熱保護用や電池保護用など新たな需要が生まれている。スマホ・タブレット用では電子コンパス用3軸地磁気センサー、加速度センサーと組み合わせたモジュールセンサー、近接センサー、照度センサーが。エネルギー用では、HEMS・BEMSに向けセンサーが検知した情報をネットワークで送信するシステムの開発が進み、太陽光発電システムでは、ホール素子による電流センサーの開発が活発。

2014年6月20日金曜日

低コスト簡易測定、半導体センサーで高精度(東京大学、広島大学)

20140620日刊工業新聞27面

 東京大学大学院工学系の坂田利弥准教授、広島大学大学院の柳瀬雄輝助教らは、半導体バイオセンサーによりアレルギー反応を簡易に調べられる測定手法を開発した。アレルギー患者では、抗原のアレルゲンを見つけた肥満細胞がヒスタミンを分泌するが、ヒスタミンが半導体表面の水酸基から水素イオンを奪う性質を利用し、半導体表面の電荷状態の変化で検知する。精度が高く定量測定に適している。

2014年6月17日火曜日

弾性振動を電気制御、MEMS技術利用、フォノニック結晶作製(NTT)

20140616日刊工業新聞15面

 NTTはMEMS技術を使ったフォノニック結晶を作成し、弾性振動、いわゆるフォノンの伝搬を電気的に制御することに成功した。フォノンの制御により、MEMSセンサーの検出感度を高められるほか、熱の流れを電圧で変調する熱機能人工材料などの開発に役立つ。振動特性の電気的制御が可能なMEMS共振器をフォノニック結晶の基本素子として使い、フォノンの伝搬を電気的に制御した。移動通信端末で使われる表面弾性波フィルターなどの高周波信号処理システムなどの多機能化、高性能化が期待される。

ナノインプリント、原子大の加工に成功、アクリル樹脂に型押し(東工大など)


20140616日刊工業新聞15面

 東京工業大学大学院の吉本護教授らはナノインプリントでアクリル樹脂に原子サイズの加工を施すことに成功した。段差が0.3ナノメートルと微細化、電子ビームなどに比べて安価に加工でき、大面積にも対応することから、フレキシブル電子デバイスや有機太陽電池などで幅広く活用できる可能性がある。

2014年6月12日木曜日

シリコン半導体発振器、周波数精度「水晶」並み、CMOSに変動補正回路、3分の一に小さく(東芝)

20140612日刊工業新聞19面

 既存の水晶発振器に匹敵する精度のシリコン半導体発振器を東芝が開発した。水晶発振器に比べて約3分の一の小型化が見込め、他の部品との一体集積化が可能となる。開発したのは既存の半導体プロセスで作れるCMOS半導体発振器で、温度による周波数特性変動に対応するため、出荷時に素子の温度をテストするためのオンチップヒーター、温度計、周波数特性を補正するためのそれぞれの回路を構成した。温度領域毎に細かく特性を補正する事で水晶発振器並みの100ppm以下の周波数精度を持ち、2メガから40メガヘルツの周波数領域に対応し、40ヘルツ刻みで周波数を設定できる。現在発振機市場は年3400億円規模で水晶発振器が90%以上を占める。水晶発振器は水晶の物理的な大きさで発信朱端数が決まり、5立方ミリメートル程度が小型化の限界とされている。MEMS発振器やセラミック発振器も小型化の要求を満たしきれていない。CMOS発振器は1平方ミリメートル以下の小型化が見込める。

2014年6月8日日曜日

橋のボルト、緩み検知センサー開発、点検費用、大幅抑制(ミネベア)


20140608日本経済新聞7

 橋の部材をつなぐボルトの緩みを検知し、劣化の進行を監視するセンサーをミネベアが開発した。センサーの計測値は無線で送信し、点検費用を大幅に抑制する。金属の歪を検知する環状のセンサーを、橋の建設時にボルトに挟み込む。締り具合を日々定期的に計測し異常を見つける。橋関連センサーで2017年度に5億円の売り上げを目指す。

2014年5月25日日曜日

微細加工部品の製造受託、神戸大と量産技術(ローム)

20140525日本経済新聞7面

 ロームは圧電MEMSの開発や製造の受託を始める。神戸大学と低コストの量産技術を確立した。

2014年5月23日金曜日

指や腕、マウスに、力の具合、皮膚から検知(慶応大)

20140523日経産業新聞10面

 慶応義塾大学のチームは自分の指がマウスになる技術を開発した。腕輪型センサー2個を間隔を開けて腕にはめ、指で皮膚をつまみあげたり、皮膚に指を押しつけて動かすことで検知する。

2014年5月21日水曜日

デジタルタイプ追加、ウレタン製触覚センサー、ウレタン製触覚センサー連結し大面積で検知(タッチエンス)

20140521日刊工業新聞9面

 タッチエンスはウレタン製触覚センサー「ショッカクポット」にデジタル出力タイプを追加した。ショッカクポットはウレタンを押したりねじったりすると本体底部の発光素子と受光素子が3次元方向の変位を検知する。MEMS3軸センサー「ショッカクチップ」も品種を増強した。

2014年5月20日火曜日

角度センサー参入、電動パワステ細かく制御(TDK)

20140520日刊工業新聞1面

 TDKは電動パワーステアリング(EPS)を制御する角度センサー事業に参入する。ハードディスク用の磁気ヘッド技術を応用し、TMR素子を使用した車載向け角度センサーで、誤差を±0.1度に抑える事が出来る。

2014年5月16日金曜日

「探訪先端研究」半導体バイオセンサー、細胞表面の電荷変化捕捉、細胞の移植前診断に活用(東京大学大学院)

20140516日刊工業新聞21面

 生体の反応を調べるバイオセンサーに、細胞表面の微量な電荷変化を捉える半導体を活用する研究を、東京大学大学院工学系研究科の坂田利弥准教授が進めている。半導体センサーは、細胞から放出される化学物質を、電荷誘導による半導体信号として捕える。デバイス構造としては、半導体シリコンの上に酸化ケイ素の絶縁膜を設置、表面の水酸基イオンで細胞の呼吸で出てくる水素イオンを捉える。表面修飾により、修飾部位の機能に応じて、細胞が放出する化学物質を捕まえられる。細胞の移植前診断のセンサー、グルコースセンサー等の開発を目指している。

車両制御用水晶デバイス、来月めど量産、国内外に専用ライン、電装化進展、16年度に売上高2倍に(セイコーエプソン)

20140516日刊工業新聞10面

 セイコーエプソンは車載向け水晶デバイスとしてジャイロセンサーの量産を始める。同社の水晶デバイスは民生機器向けが12年度で65%と比率が高かったが、自動車の電装化が進展し安定した収益が見込める事から事業を強化するもの。

2014年5月12日月曜日

建物劣化診断システム、五輪需要へ販売攻勢、工場・橋にも応用(富士電機)

20140512日刊工業新聞13面

 富士電機はMEMS加速度センサーを活用した建物劣化診断システムの販売を本格化する。最小で0.02ガルの振動、風等で常時揺れる数ガル程度の振動でも検出できる。XYZの3軸で検出し、長周期振動にも対応する。機械式センサーに比べて価格を5分の1程度とした。建物劣化診断システムは同センサーをビルのフロアに複数取付、時刻を同期させて揺れを検出し、継続的な計測でビル内部の状態を把握し、劣化を判断する。地震や強風など災害時には損傷度を診断する。

MEMSデバイスに進出、圧電薄膜を活用(第一精工)

20140512日刊工業新聞1面:

 第一精工は圧電薄膜を使用したMEMSデバイス分野に進出する。同社は自動車の安全技術向上やスマートフォンの高機能化に伴い、圧電MEMSデバイスによる制御関連部品の需要が拡大するとみている。成膜装置や関連設備を導入し、クリーンルームも整備し、15年中に量産技術確立を目指している。

2014年5月9日金曜日

ウエアラブル向け湿度センサー、計測値のデジタル化一体で(アルプス電気)

20140509日経産業新聞6面

 アルプス電気はウエアラブル向けの湿度センサーを出荷する。感湿膜を用い、電荷の変化活用する静電容量式。同社の湿度センサーはA/D変換する半導体とセンサー素子を一体化し、温度補正回路も組込み、2ミリメートル角に格納したもの。スマホやウエアラブル端末のニーズが強いという。

2014年5月8日木曜日

アクチュエータ事業拡大、スマホ内蔵カメラモジュール用OIS付き本格化(部品各社)

20140508電波新聞1面

 電子部品各社はスマホ等に内蔵するオートフォーカス・カメラモジュール用アクチュエータ事業を拡大している。光学式手振れ補正付カメラモジュール需要の増大に伴うもの。アルプス電気はVCM方式アクチュエータの標準品を強化。TDKもVCM事業を拡大、ミツミ電機はスマホ用アクチュエータを強化している。

2014年5月1日木曜日

センサ用電源不要、ワイヤレス温度センサー(富士電機)

20140501電波新聞3面

 富士電機はセンサ電源不要のワイヤレス温度センサーを開発した。表面弾性波(SAW)が圧電基板上を伝搬するとき、伝わる時間が温度やひずみ等に比例する事を利用したもの。基板上に形成された櫛形電極と、特定の周波数帯域の電気信号をSAWに変換する素子で構成され、送受信機から2.4GHzの信号を送り、戻ってくる信号を処理して温度データを取り出す。8点同時計測が可能、最大通信距離5m、測定温度範囲0-50℃。

2014年4月30日水曜日

環境複合センサー利用地震発生時、建物の危険性検知・判定(オムロン)

20140430電波新聞3面

 オムロンは環境複合センサーを用いて、地震発生時に建物の危険性を検知・判定するシステムを開発した。6つのMEMSセンサーとマイクロホンを内蔵し、温湿度、絶対圧、照度、RGB、UV(紫外線)、加速度を測定する。

デジタル湿度センサー市場参入(アルプス電気)

20140430電波新聞1面

 アルプス電気はモバイル機器用の静電容量式デジタル湿度センサー開発し、量産を開始した。検知部に感湿膜を採用し、相対湿度0~100%RHの幅広い領域でリニアリティを確保した。2.0x2.0ミリメートルの実装面積で、温度補正機能を内蔵する。

2014年4月25日金曜日

トルクセンサー純粋な力測定繊細なロボにも(第一精工)

20140425日経産業新聞6面

 第一精工は静電容量方式のトルクセンサーを開発した。従来はひずみゲージが主流だった。同社の方式は、アルミや鉄のきょう体内部に2枚で1セットの銅板電極を4組設置し、きょう体がたわむと銅板の間の距離が変化し、静電容量の変化を検知する。従来方式に比べて構造がシンプル、小型化・低価格化が実現できる。トルクセンサーをロボットや機械の制御系と連動させれば、回転力の変化を読み取り回転動作のコントロールができる。介護用など対人ロボットへの適用が期待される。

デジタル気圧センサー温度補正機能内蔵(アルプス電気)

20140425電波新聞3面

 アルプス電気はデジタル気圧センサーを開発し、量産を開始した。温度補正機能を内蔵し、セット製品側での負担をなくした。2.5x2.5x0.8ミリメートルのサイズで、動作温度範囲は-40~+85℃、測定範囲は300~1100hPa、測定精度は±2hPa。

2014年4月23日水曜日

家電製品向け世界最小サイズの近接照度センサー量産(村田製作所)

20140423電波新聞3面

 村田製作所は世界最小サイズ(3.05x2.10x1.10ミリメートル)の近接/照度センサーを開発し、量産を開始した。発行した光が反射し戻ってくる光量により対象物までの距離を検知する近接センサーと、受光部の光量により照度を検知できる照度センサーを一体化した。スマホ、タブレット、家電製品が用途。

電流センサー事業強化エネルギーを効率管理(電子部品メーカー)

20140423電波新聞1面

 電子部品メーカーが電流センサー事業への取り組みを強化している。HEMS、BEMS、電気自動車など市場の拡大に期待している。TDKは磁性材料による電流センサーを新エネルギー、自動車、ICTの重点3市場へ拡大し、新たにクランプ型交流電流センサーを開発。アルプス電気はコア材不要の磁気素子を用いる電流センサーでエネルギーマネージメント、車載インバーター、大電流市場をターゲット市場としている。ミツミ電機は新規事業として電力量計用の電流センサーを開発している。タムラ製作所は汎用インバーター向け、スマートメーター向け、UPS・太陽光発電・エレベータなど向けの大電流対応まで総合力を強化。NECトーキンは交流電流センサーと、ホール素子を利用する直流電流センサーを販売。スミダコーポレーションも電流センサー事業を強化している。

2014年4月22日火曜日

圧電センサー開発、高感度・薄型で高耐久性、ウエアラブル機器などに最適(積水化学)

20140422電波新聞3面

 積水化学は石油から作られるポリオレフィンフォームとアルミの複合シートで構成する、高感度・薄型の圧電センサーを開発した。超微密発泡構造のポリオレフィンフォームにより従来不可能であった永久帯電を実現し、ポリオレフィンフォームに圧力がかかると電荷が発生し、アルミシートに伝わる仕組み。サイズは2x2センチメートルから100x100センチメートルの大面積まで可能、心拍や脈拍、呼吸などの微弱な圧力も検知できる。ウエアラブル機器などの用途を想定している。

2014年4月21日月曜日

圧電素子鉛使わず、希土類含む新素材(京都大学)

20140421日経産業新聞22面

 鉛を含まない圧電素子向けの新しい素材を京都大学の田中勝久教授らが見つけた。ナトリウムとチタン、酸素の原子の他にイットリウムなどの希土類を含む素材。しかし、現在の性能は鉛を含む従来タイプに比べて約100分の一にとどまり、今後の改良が必要。 

2014年4月18日金曜日

高精度のシリコン発振器、通信基地など、民生機器から用途拡大へ(米VBサイタイム)

20140418日経産業新聞7面

 アメリカベンチャーのサイタイム(カリフォルニア州)はMEMS技術による高精度なシリコン発振器を開発した。同社のシリコン発振器はデジカメなど民生機器用に採用されていたが、ネットワークやサーバーにも適用できる発振精度0.01PPMと高めた製品を開発した。寸法は3.2x2.5ミリメートル、価格は数ドル程度。

地盤変位MEMSで計測、トンネル工事用(大林組)

20140416日刊工業新聞13面

 大林組は山岳トンネルの切羽(掘削先端部)崩壊につながる地盤の変位をMEMS傾斜センサーで計測する「先行天端沈下計」を開発した。掘削地盤を安定させるため、切羽の天端(頂上部)から打ち込む支保工用鋼管内に設置する。長さ12.5メートルの鋼管内にMEMS傾斜センサーを50cm間隔で連結して挿入する。従来の歪ゲージを使う地盤変位監視システム比べて手間を省き、コストも4割低減でき、精度も向上した。

2014年4月4日金曜日

圧力センサー、ゆがみ検知、スマホ狙う(STマイクロエレクトロニクス)

20140404日経産業新聞6面

 STマイクロエレクトロニクスは3月に独自の加工技術を活用した世界最小クラスの圧力センサーを発売した。圧力センサーは縦横が2.5ミリメートル角で高さが1ミリメートル。構造はシリコンに溝を付けて表面加工すると溝の上部同士がつながって膜のようになり、シリコンで囲まれた空洞ができる。気圧がかかるとこの薄膜がゆがみ、電圧が変化して気圧測定できる。さらにASICと一体化し、MEMSから出たアナログ信号はASICで温度補正・増幅・デジタル変換される。気圧検知で期待される用途は、階に応じたビルのナビゲーション、カーナビで高速道路と一般道の認識、家庭でドアの開閉による空気圧変化による入退室検知によるエアコン制御等。

2014年4月2日水曜日

10年稼働無線センサー、消費電力100万分の一(NTT)

20140402日経産業新聞3面

 NTTは無線通信に必要な電力を抑える事で10年以上稼働する無線通信型汎用センサーを開発した。データ通信をするときだけ電波を発信することで無線通信を担う半導体の消費電力を1ナノワット級まで低減した。加速度・温度センサーを搭載しており照度・圧力センサーも追加できる。通信距離は10メートル程度で、ビルなどではルーターを経由して情報を収集、橋などでは車で走りながらスマホで収集するという利用が可能だ。3年以内に1個数千円、量産効果で1個1000円程度を見込んでいる。

2014年3月31日月曜日

小規模半導体工場「ミニマルファブ、産総研など初納入、車関連メーカーに

20140331日刊工業新聞26面

 産業技術総合研究所とミニマルファブ技術研究組合は、クリーンルームが不要で設置面積が既存の100分の一となる半導体製造設備「ミニマルファブ」を製品化し、自動車関連メーカーから初受注した。受注額は約1億円で洗浄装置2台、現像装置、露光装置、塗工機の5台。現在の装置は1000万~3000万円だが10年以内には100万~1000万円程度を目指す。

2014年3月27日木曜日

血液中のマイクロRNAわずか30分で解析、カード内に機能集積、がん早期診断に応用(東大)

20140327日刊工業新聞25面

 東京大学大学院の一木隆範准教授らは、がんの早期診断に効果的な血液中に含まれるマイクロRNAを迅速に解析できるシステムをマイクロ流路により試作した。流路には、血中でマイクロRNAが封入されている「エクソソーム」の収集、破壊してマイクロRNAの抽出、マイクロRNAの配列検出の3つの機能を搭載し、それぞれが流路で連結され、20カ所に設置した空気圧バルブで流路内の流れを制御する。従来は24時間以上必要だった解析時間を30分に短縮した。「最先端研究開発支援プログラム」の一環で研究した。

2014年3月25日火曜日

吐く息で脂肪燃焼測定、15年度に実用化(東芝)

20140324日刊工業新聞11面

 東芝は人が薄微量ガス濃度を測定する呼気分析装置を開発した。運動するときの呼気から脂肪燃焼量などが短時間で測ることができ、スポーツジムなどへの販売を目指す。ガス種に応じた特定波長の光を吸収する特徴の「レーザー吸収分光法」を活用した。

2014年3月17日月曜日

マイク向けMEMS変換器、出荷累計1億個突破(新日本無線)

20140317日刊工業新聞9面

 新日本無線のマイク向けMEMS変換器の累計出荷個数が1億個に達した。2013年3月に量産開始したもので、現在は月産2000万個体制。

2014年3月13日木曜日

身につける血流センサー、皮膚にレーザー光、スマホと連携(NTT)

20140313日経産業新聞1面

 NTTはレーザー光を使い、スマホの処理能力により小型でウエアラブルの血流センサーを開発した。皮膚の表面にレーザー光を照射し、血流に反射したレーザー光の周波数変化から分析するもので、2014年度中に1個数万円で商品化する。

2014年3月12日水曜日

超音波センサーで世界初の表面実装型(村田製作所)

20140312日経産業新聞4面

 村田製作所は基板表面に直接固定する表面実装型の超音波センサーを開発した。セラミック素子の振動により超音波を受発信するため小型化・表面実装がこれまで難しかった。従来品は自動車の障害物検知などに使われていたが、新型はスマホなど携帯機器の距離計測や位置検知、3次元姿勢県都などの応用が期待される。14年度から月10万個の量産を行う。

2014年3月11日火曜日

近接センサー、2割小型化、携帯向け(シャープ)

20140311日経産業新聞4面

 シャープは照度センサーとジェスチャーセンサーを搭載した携帯端末向け近接センサーで2割小型化した製品を出荷した。サンプル価格は150円で月産300万個を計画している。

世界最薄、曲げても動作、温度検知センサー、携帯端末向け売込み(三菱マテリアル)

20140311日刊工業新聞11面

 三菱マテリアルは世界最薄の100マイクロメートル以下の厚さで曲げても動作する温度感知センサー(サーミスタ)を開発した。電極や保護膜を含め厚さが70マイクロメートルで、携帯機器の狭い隙間にも設置できる。

2014年3月6日木曜日

スマホをデジカメ並みに、手振れ補正部品、日本勢が増産、アップル向け狙う(ミツミやアルプス)

20140306日本経済新聞9面

 スマホの撮影機能をデジカメ並みとする手振れ補正部品を日本のミツミ電機、アルプス電気、TDKなどが増産する。ミツミ電機が増産するのはカメラの焦点を合わせるアクチュエーターのうち、スマホ用の「光学式手振れ補正」機能を搭載した部品。スマホ用アクチュエーター市場は世界で約1000億円とみられ、日本勢が約6割のシェア。単価は数百円。

スマホ用圧力センサー、気圧でビルの階把握(STマイクロ)

20140306日経産業新聞7面

 スイスのSTマイクロエレクトロニクスはスマホ向け圧力センサーを発売した。気圧を測定してビルの何階にいるかを把握する。価格は1000個購入時に1個当たり1.4ドル。同社は圧力センサーの世界市場は2017年までに3億7500万ドル(380億円)程度とみている。

金メッキ使い加速度センサー、検出感度10倍に(東工大など)

20140306日刊工業新聞22面

 東京工業大学の益一哉教授、山根大輔助教、町田克之教授、東京大学年吉洋教授、NTTアドバンストテクノロジは共同で従来のシリコンMEMS加速度センサーに比べて10分の1という微小な加速度を検出できる超高分解能加速度センサーを開発した。重りとして金を使用したもので、2019年の実用化を目指す。

スマホやデジカメ用、アナログMEMSマイクユニット、(ホシデン)

20140306電波新聞4

ホシデンは高音圧対応アナログMEMSマイクロフォンユニットを販売する。スマホ、携帯ゲーム機、デジカメ、車載機などの需要を見込み、月産300万個を予定している。

2014年3月5日水曜日

位置計測センサー、精密機器各社が増産、小型飛行機など需要

20140305日本経済新聞13面

 精密機器メーカー各社が小型・低価格化が進む位置計測センサーを増産する。東京計器は3年後までに現在の10倍の年間100万台、東京航空計器は2倍以上の年間200~300台とする。GPSやセンサーを使い、無人の農業機械や小型航空機などに用途が広がっている。

2014年3月3日月曜日

MEMSプローブカード、DRAM市場参入、次世代ロジック向け年内投入(日本電子材料)

20140303日刊工業新聞9面

 日本電子材料はMEMS技術を用いた半導体試験装置のプローブカードでDRAM市場に参入する。DRAMは狭ピッチ、多ピン化を背景に、MEMSプローブカードが主流になっており、この市場に参入するもの。

2014年2月26日水曜日

培養細胞、識別しやすく、容器に直径0.4ミリのくぼみ(バイオVBと福岡県)

20140226日経産業新聞9面

 バイオ関連ベンチャーのSTEMバイオメソッドは福岡県などと、細胞を入れるくぼみを微細化し、細胞を識別しやすくした培養細胞の容器を開発した。容器には、放電加工で微細な約1000個の突起が並ぶ金型を製造し、シリコン樹脂PDMSで容器を形成した。容器には均等に直径0.4ミリメートルのくぼみが並び、ここに細胞を入れて使う。価格は1個数千円程度。

2014年2月21日金曜日

手のひらサイズ、プロジェクター用モジュール(ソニー)

20140221日経産業新聞4面

 ソニーが開発した「ピコプロジェクターモジュール」は半導体レーザーと専用ミラーを使用し、縦52.5、横63、高さ7.2ミリメートルの大きさ、投影距離1mで40インチの画面で映像を投影できる。

2014年2月19日水曜日

タッチや手ぶりで情報入力、指にはめる装置(富士通研究所)

20140219日経産業新聞7面

 富士通研究所はグローブ型のウエアラブル装置を開発した。手首から人差し指にはめて使い、人差し指部分に電子タグ情報を読み取る部分と接触検知センサーがついており、手首部分には手の角度や動きの検知センサーと、外部端末へデータ送信するリーダーが浮いている。電子タグ情報の読み取り、手の甲を反らせる動きで6種類のジェスチャーの識別ができる。保守作業の現場での使用を想定している。

2014年2月18日火曜日

タイヤ空気圧監視装置、台湾パパゴー、日本開拓

20140218日経産業新聞11面

 台湾の車載機器メーカーであるパパゴーはタイヤ空気圧の常時監視システムを日本で発売する。タイヤにセンサーを取り付け、受信はブルートゥースにより携帯電話による方法と、同社のドライブレコーダーで受信する方法がある。欧米では搭載が義務付けられているが、日本では普及が遅れている。

2014年2月6日木曜日

机をタッチパネルに、天板触りPC操作、家具へ応用狙う(埼玉大)

20140206日経産業新聞11面

 埼玉大学の辻俊明准教授は普通の机をタッチパネルのように使える技術を開発した。机の4本の脚に力が伝わる感覚を測定するセンサーを取り付け、力の大きさと力を加えている方向を調べ、机の天板をタッチパネルに見立てるというもの。

3次元複合センサー開発、ウエアラブル端末対応(臼田総研)

20140206日刊工業新聞10面

 臼田総合研究所は、加速度、ジャイロ、方位、光、音、温度の15軸センサーを開発した。ウエアラブル端末に搭載し、業務管理システムや運動測定機器への活用を見込んでいる。

2014年2月4日火曜日

全方向の磁界を同じ感度で検出、3D AMRセンサー開発(村田製作所)

20140204電波新聞1面

 村田製作所はチップ平面と平行な360度全方位同感度で磁界検出できる3D AMR(異方性磁気抵抗)センサーを開発した。これまで3-6個の磁気抵抗センサーを組み合わせて検出していた3D空間の磁界を1個で検出できる。電力・ガス・水道メーターの回転検知、補聴器の携帯電話近接スイッチ向けに供給する。1.45x1.45x0.55ミリメートルのパッケージでサンプル価格は50円。

2014年2月3日月曜日

車載用磁気センサー開発、感度5割向上(SII)

20140203日経産業新聞1面

 セイコーインスツルは感度が5割向上した車載用磁気センサーを開発した。S極とN極の磁界変化を交互に感じ取る「交番検知」型磁気センサーでEPSやパワーウインドウのモーター部分に組み込み、回転速度の検知、オンオフの切り替え等に使う。

2014年1月31日金曜日

赤外線カメラ、製造コスト1/100、東大などが新技術

20140131日経産業新聞15面

 東京大学の下山勲教授らは赤外線カメラの素子をシリコン材料を使って低コストで製造する技術を開発した。シリコン基板に有機材料をふりかけ、その上に金の薄膜を塗布するという方法で、従来法と比べて100分の1以下の製造コスト。赤外線カメラは高感度になると高価な製造装置が必要だったが、本製造技術により低コスト化が期待される。

着るだけで心拍数測定、ウエアラブル端末向け機能素材(東レ・NTT)

20140131日刊工業新聞19面

 東レとNTTは、ナノファイバ生地に高導電性樹脂を特殊コーティングし、耐久性に優れ、心拍数・心電波形などの生体信号を検出する機能素材「hitoe(ヒトエ)」と、ウエアに一体化された配線を通じて小型専用端末からリアルタイムでスマホなどへ無線で転送して連続測定するシステムを開発した。生体情報測定用ウエアとして活用し、スポーツ・健康増進分野などへの展開を行う。

2014年1月30日木曜日

静電容量型高精度MEMS気圧センサー、消費電流、従来の1/4(村田製作所)

20140130電波新聞4面

 村田製作所は静電容量型高精度MEMS気圧センサーを、ナビゲーションシステム、活動モニタリングシステム、ヘルスケア機器、気象データ収集向けに開発した。海抜60m地点で57センチメーターの段差がある階段を検出できる。

2014年1月29日水曜日

圧電MEMS部品の製造、大口径ウエハーで安く(産総研と大日本印刷)

20140129日経産業新聞6面

 産総研は大日本印刷と共同で、圧電薄膜であるチタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O2,PZT)薄膜を用いた圧電MEMSデバイスの200mmウエハープロセス技術を開発した。PZT薄膜を用いた圧電MEMSデバイスはインクジェットヘッド、ジャイロセンサーを中心に100mm、150mmウエハープロセスで製造しているが、200mmウエハーでのPZT膜形成により低コスト化に寄与する。

2014年1月27日月曜日

小型圧力センサー、わずかな上下動検知、ヘルスケアー機器・防犯向け(セイコーインスツル)

20140127日経産業新聞4面

 セイコーインスツル(SII)はMEMS技術によりわずかな変化も検知できる圧力センサーを開発した。他社の検出精度は1~2パスカル程度が中心だが、同社製品は0.2パスカル程度のまずかな変化まで検知できる。数センチメートルの上下動の検知ができ、階段昇降の消費カロリー計測ヘルスケア機器などへの応用を目指す。部屋のドア開閉を圧力変化で読み取れるので盗難防止や侵入者検知にも活用できる。SIIはセンサーとその信号を取り出して利用するためのモジュールも提供する。

2014年1月24日金曜日

温度・湿度・圧力を感知、車向け技術を活用、年内量産(独ボッシュ)

20140124日経産業新聞4面

 ドイツ・ボッシュは主力の自動車部品産業から派生したセンサー技術を活用し、スマホや家庭用機器に使う高性能センサーに乗り出す。1つのセンサーで温度と湿度、圧力を検知するセンサーで2.5ミリメートル角。

脈や体温、服の上から感知、システム試作(東洋インキ)

20140124日刊工業新聞17面

 東洋インキSCホールディングスはセンサーフィルムを使って脈拍や体温などを計測するシステムを試作した。センサーフィルムは表面を絶縁性シートで被い、中に導電性シートを挟んでいて、心電図や呼吸、体の動きを検知でき、手で触れたり近づけると感知するタッチセンサーにもなる。自動車のハンドルに組み込むと心電図から運転手の眠気や緊張などを推測できる。ベッドに組み込むと医療機関や在宅医療での需要が見込める。

2014年1月23日木曜日

9軸の動きセンサー、傾きや回転度合検出、携帯機器向け(STマイクロ)

20140123日経産業新聞7面

 スイスのSTマイクロエレクトロニクスは、3軸の加速度、3軸のジャイロ、3軸の地磁気の各センサーを一体化した9軸センサーを開発した。スマートフォン、ウエアラブル端末、テレビリモコン用途を目指している。各センサーを個別に電源オフする事で、従来品に比べて消費電力を20%削減でき、1000個購入時の単かは2.7ドル。

2014年1月17日金曜日

超小型の透析装置開発、体内埋め込み視野((慶応大、東京医科歯科大)

20140117日刊工業新聞1面

 慶應義塾大学の三木則尚准教授と東京医科大学の菅野義彦主任教授らは500円玉程度の大きさの小型人工透析システムを開発した。システムは1辺24ミリメートル、高さ4ミリメートルで、高分子膜とマイクロ流路が交互に複数枚、積層されている。これを一辺48ミリメートルの立方体にすると透析機能を持つ。マイクロ流路は厚さ0.2mmのチタン板を型抜きし、流路幅は最大2mm。流路はポリエステールスルホン(PES)膜で血液が流れる層と透析液が流れる層に区切られ、血液を流すと膜がフィルターとなり、血液中の老廃物が透析液へ移動する。体内埋め込みを視野に、現在はラットを使った動物実験を進めており、10~20年後の製品化を目指す。