2014年11月20日木曜日

息で肺がん検査、パナソニックがセンサー

20141120日本経済新聞夕刊1面

 パナソニックは吐く息が含む微量の生体ガスで肺がんを検査する技術を開発した。息を牛乳パック大の装置に吹き込み、冷却装置で息を冷やし、数キロボルトの電圧で濃度を高め、数PPBのガスでも検出できる。飲酒検査のような呼気を使う方法で病気を見つける試みで、2020年をめどに実用化を目指す。

ウイルス96種同時に検出、上下水道検査向け技術(北大など)

20141120日経産業新聞10面

 北海道大学の石井聡助教と国立極地研究所などはマイクロ流路を活用し、水に混ざっている病原体のウイルスを同時に複数検出する技術を開発した。調べたい水を直径数マイクロの流路に流し、容積7ナノリットルの微小反応容器にいれ、それぞれの陽気に調べたいウイルスに反応する試薬と混ぜ合わせ、温度を上下させ病原体のウイルスのDNAが増加して光る。前処理から約8時間で結果が判明し、最大96種のウイルスを一度に調べられる。水道局などの活用を目指す。

2014年11月17日月曜日

スマホ向け地磁気センサー、技術開発を加速(アルプス電気)

20141117電波新聞4面

 アルプス電気はスマホやタブレット向け地磁気センサーの開発を加速している。3軸地磁気センサーに加え、6軸(加速度を加えた)、9軸(加速度、ジャイロを加えた)も開発している。

2014年11月14日金曜日

フィルム型温度センサー、狭い場所OK、検出速く(村田製作所)

20141114日経産業新聞6面

 村田製作所はフィルム型温度センサーを量産する。温度センサーはセラミックを重ねた構造のセンサー素子を直接搭載する実装型と、リード線の先にセンサー素子を付けたタイプの2種があったが、フィルム型はリード線をフレキシブルプリント基板を用いたもの。素子部の厚さを0.55ミリに抑え狭い場所にも搭載でき、きょう体に接触する面積が大きいので熱の伝わり方が速い。スマホきょう体の温度測定、バッテリーの異常過熱検知用途を見込み、ウエアラブル機器で人の温度測定も有望としている。

2014年11月12日水曜日

センサー、口内pH極細電極で測定、さらに細かい先端も開発へ(東海大)

20141112日経産業新聞10面

 東海大学の槌谷和義教授らは、直径100マイクロメートルの特殊な金属の電極を使い、狭い空間の水素イオン濃度(PH)をピンポイントで測定するセンサーを開発した。従来のセンサーはガラス電極によるもので、先端を1ミリより小さくするのは難しく、取り扱いも大変だった。開発したセンサーは複数種類の金属電極を用いるもので、アンチモンの金属ワイヤをヨウ素と銀の酸化物や銀の薄膜で覆ったもの。電極を溶液につけるとアンチモンと被覆した金属の間に電圧が生じ、精度はガラス電極と同等だった。

2014年11月6日木曜日

金型使わず量産化、光学シートに応用(マイクロレンス)

20141106日刊工業新聞21面

 東京工業大学精密工学研究所の初澤毅教授らは金型を使わないマイクロレンズの量産技術を開発した。直径10-1000マイクロメートルの球面レンズを毎秒数千個生産できる。微細流路の中で光硬化性樹脂をシリコンオイルで挟んだ三層の液滴を作り、紫外線を当てて真ん中の樹脂を固める。固まらないオイルと光硬化性樹脂の界面張力を調整する事でレンズの曲率を制御する。形状精度はばらつきを示す変動係数が2%程度。

サーミスタ、新製品の開発活発、高温度対応や高精度化に加え、フィルムタイプが登場

20141106電波新聞3面

 温度センサーとして利用されるサーミスタ、ウエアラブル機器用途をめざし三菱マテリアルと村田製作所がフィルムタイプを開発した。三菱マテリアルは100マイクロメートル以下の厚さで曲げられるサーミスタセンサーを開発した。フィルム化により携帯機器の狭い隙間や曲面部などに設置できる。芝浦電子や大泉製作所は1000度対応の高温用サーミスタにより自動車用途を、SEMITECは0.09ミリメートル角の極小サーミスタにより医療機器用途を開発している。

2014年11月5日水曜日

タイヤ監視装置日本でも、気圧・温度読み取り警告、(台湾E-リード・エレクトロニック)

20141105日経産業新聞13面

 台湾E-リード・エレクトロニックはタイヤ空気圧警報装置(TPMS)を販売する。4つのセンサーで各タイヤの空気圧や温度を常時読み取り、表示・警告する。欧米では既に法規化されているTPMSの日本での需要拡大を見込んでいる。

2014年11月4日火曜日

XYZ軸同時測定、MEMSセンサー地震感知器に搭載(第一精工)

20141104日刊工業新聞1面

 第一精工は圧電薄膜を用いたMEMSによる3軸加速度センサーを搭載した地震感知器を発売する。感度を向上させ1Gの加速度で最大20ボルトの電圧を発生できる。