2014年4月30日水曜日

環境複合センサー利用地震発生時、建物の危険性検知・判定(オムロン)

20140430電波新聞3面

 オムロンは環境複合センサーを用いて、地震発生時に建物の危険性を検知・判定するシステムを開発した。6つのMEMSセンサーとマイクロホンを内蔵し、温湿度、絶対圧、照度、RGB、UV(紫外線)、加速度を測定する。

デジタル湿度センサー市場参入(アルプス電気)

20140430電波新聞1面

 アルプス電気はモバイル機器用の静電容量式デジタル湿度センサー開発し、量産を開始した。検知部に感湿膜を採用し、相対湿度0~100%RHの幅広い領域でリニアリティを確保した。2.0x2.0ミリメートルの実装面積で、温度補正機能を内蔵する。

2014年4月25日金曜日

トルクセンサー純粋な力測定繊細なロボにも(第一精工)

20140425日経産業新聞6面

 第一精工は静電容量方式のトルクセンサーを開発した。従来はひずみゲージが主流だった。同社の方式は、アルミや鉄のきょう体内部に2枚で1セットの銅板電極を4組設置し、きょう体がたわむと銅板の間の距離が変化し、静電容量の変化を検知する。従来方式に比べて構造がシンプル、小型化・低価格化が実現できる。トルクセンサーをロボットや機械の制御系と連動させれば、回転力の変化を読み取り回転動作のコントロールができる。介護用など対人ロボットへの適用が期待される。

デジタル気圧センサー温度補正機能内蔵(アルプス電気)

20140425電波新聞3面

 アルプス電気はデジタル気圧センサーを開発し、量産を開始した。温度補正機能を内蔵し、セット製品側での負担をなくした。2.5x2.5x0.8ミリメートルのサイズで、動作温度範囲は-40~+85℃、測定範囲は300~1100hPa、測定精度は±2hPa。

2014年4月23日水曜日

家電製品向け世界最小サイズの近接照度センサー量産(村田製作所)

20140423電波新聞3面

 村田製作所は世界最小サイズ(3.05x2.10x1.10ミリメートル)の近接/照度センサーを開発し、量産を開始した。発行した光が反射し戻ってくる光量により対象物までの距離を検知する近接センサーと、受光部の光量により照度を検知できる照度センサーを一体化した。スマホ、タブレット、家電製品が用途。

電流センサー事業強化エネルギーを効率管理(電子部品メーカー)

20140423電波新聞1面

 電子部品メーカーが電流センサー事業への取り組みを強化している。HEMS、BEMS、電気自動車など市場の拡大に期待している。TDKは磁性材料による電流センサーを新エネルギー、自動車、ICTの重点3市場へ拡大し、新たにクランプ型交流電流センサーを開発。アルプス電気はコア材不要の磁気素子を用いる電流センサーでエネルギーマネージメント、車載インバーター、大電流市場をターゲット市場としている。ミツミ電機は新規事業として電力量計用の電流センサーを開発している。タムラ製作所は汎用インバーター向け、スマートメーター向け、UPS・太陽光発電・エレベータなど向けの大電流対応まで総合力を強化。NECトーキンは交流電流センサーと、ホール素子を利用する直流電流センサーを販売。スミダコーポレーションも電流センサー事業を強化している。

2014年4月22日火曜日

圧電センサー開発、高感度・薄型で高耐久性、ウエアラブル機器などに最適(積水化学)

20140422電波新聞3面

 積水化学は石油から作られるポリオレフィンフォームとアルミの複合シートで構成する、高感度・薄型の圧電センサーを開発した。超微密発泡構造のポリオレフィンフォームにより従来不可能であった永久帯電を実現し、ポリオレフィンフォームに圧力がかかると電荷が発生し、アルミシートに伝わる仕組み。サイズは2x2センチメートルから100x100センチメートルの大面積まで可能、心拍や脈拍、呼吸などの微弱な圧力も検知できる。ウエアラブル機器などの用途を想定している。

2014年4月21日月曜日

圧電素子鉛使わず、希土類含む新素材(京都大学)

20140421日経産業新聞22面

 鉛を含まない圧電素子向けの新しい素材を京都大学の田中勝久教授らが見つけた。ナトリウムとチタン、酸素の原子の他にイットリウムなどの希土類を含む素材。しかし、現在の性能は鉛を含む従来タイプに比べて約100分の一にとどまり、今後の改良が必要。 

2014年4月18日金曜日

高精度のシリコン発振器、通信基地など、民生機器から用途拡大へ(米VBサイタイム)

20140418日経産業新聞7面

 アメリカベンチャーのサイタイム(カリフォルニア州)はMEMS技術による高精度なシリコン発振器を開発した。同社のシリコン発振器はデジカメなど民生機器用に採用されていたが、ネットワークやサーバーにも適用できる発振精度0.01PPMと高めた製品を開発した。寸法は3.2x2.5ミリメートル、価格は数ドル程度。

地盤変位MEMSで計測、トンネル工事用(大林組)

20140416日刊工業新聞13面

 大林組は山岳トンネルの切羽(掘削先端部)崩壊につながる地盤の変位をMEMS傾斜センサーで計測する「先行天端沈下計」を開発した。掘削地盤を安定させるため、切羽の天端(頂上部)から打ち込む支保工用鋼管内に設置する。長さ12.5メートルの鋼管内にMEMS傾斜センサーを50cm間隔で連結して挿入する。従来の歪ゲージを使う地盤変位監視システム比べて手間を省き、コストも4割低減でき、精度も向上した。

2014年4月4日金曜日

圧力センサー、ゆがみ検知、スマホ狙う(STマイクロエレクトロニクス)

20140404日経産業新聞6面

 STマイクロエレクトロニクスは3月に独自の加工技術を活用した世界最小クラスの圧力センサーを発売した。圧力センサーは縦横が2.5ミリメートル角で高さが1ミリメートル。構造はシリコンに溝を付けて表面加工すると溝の上部同士がつながって膜のようになり、シリコンで囲まれた空洞ができる。気圧がかかるとこの薄膜がゆがみ、電圧が変化して気圧測定できる。さらにASICと一体化し、MEMSから出たアナログ信号はASICで温度補正・増幅・デジタル変換される。気圧検知で期待される用途は、階に応じたビルのナビゲーション、カーナビで高速道路と一般道の認識、家庭でドアの開閉による空気圧変化による入退室検知によるエアコン制御等。

2014年4月2日水曜日

10年稼働無線センサー、消費電力100万分の一(NTT)

20140402日経産業新聞3面

 NTTは無線通信に必要な電力を抑える事で10年以上稼働する無線通信型汎用センサーを開発した。データ通信をするときだけ電波を発信することで無線通信を担う半導体の消費電力を1ナノワット級まで低減した。加速度・温度センサーを搭載しており照度・圧力センサーも追加できる。通信距離は10メートル程度で、ビルなどではルーターを経由して情報を収集、橋などでは車で走りながらスマホで収集するという利用が可能だ。3年以内に1個数千円、量産効果で1個1000円程度を見込んでいる。