海外技術動向
http://www.physorg.com/news/2011-09-rattle-power-mems-device-energy.html
MITは新たに低周波振動でも発電するマイクロ振動発電素子を開発し、素子面積当たりで従来素子の100倍の発電量を達成した。
ワイヤレスセンサ用の電源用としてエネルギーハーベスタの研究が盛んに行われている。回路の低消費電力化が進んだものの、これまで開発されたハーベスタでは出力が不足している。振動型発電素子に関してこれまで開発された構造は、圧電型、静電型があり両者とも出力は最高で数百μWレベルであった。圧電型の代表的な構造はMEMSでSi振動子を作製して、振動部に圧電体を形成する方法が主流である。このような構造の特徴として素子が受ける外部からの振動と共振周波数が一致した時に高い出力が得られるが、共振周波数から外れると出力が大きく低下するという問題があった。MITが開発した新構造素子は、同じ圧電型だが低周波数領域で発電することと、発電する周波数帯域が広いという特徴を有し、出力45mWを達成した。
構造の特徴は、圧電体自身で振動子を形成し、片持ち梁のカンチレバータイプでなく、両持ち梁構造を取る。今後は100mWを目指すが、これだけの出力がればネットワークセンサ用として十分な電力を供給できるであろう。
なお本内容はAug. 23 online edition of Applied Physics Letters.で発表された。
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