2011年12月23日金曜日

Imec:小型多機能電気化学センサ(エチレンセンサ、汗センサ)開発

海外技術動向
http://www.nanotech-now.com/news.cgi?story_id=44120
 Imecは小型で多機能な電気化学センサを2種開発した。一つはエチレンセンサで果物の熟成度を計測できる。もう一つは汗センサで高齢者、病弱者の脱水症状を検出できる。これらのセンサは小型で体に装着することも可能である。
 エチレンガスは果物の熟成のコントロールに用いられ、消費者に届く頃、ほどよい熟成度になるようコントロールされる。現行のエチレンガスセンサは卓上の分析装置で高価格で使いにくい。
Imecはこれと同様な性能で小型チップ化するためにイオン性液体を電解質とする電気化学セルを開発した。イオン性液体は常温で揮発せず、薄膜状態で用いることができる。プロトタイプの試作品ではエチレン濃度1ppm~10ppmまでリニアで検出できることを検証した。
 汗の成分を検出することでだ脱水症状等の体調を管理することができる。汗の成分とは酸性度、各種イオンである。しかしこれまでの汗成分検出は1種類のイオンしか計測できず、これまで体調管理に用いられることはなかった。
 Imecは、酸性度検出部と塩素イオン検出部を1チップに集積化することに成功した。これをパッチ型センサに組込み、常時モニタすることも可能になった。高齢者だけではなく、スポーツ選手がこれを用いると水の補給タイミングを知ることもできる。
 これらの技術は今後超小型イオンセンサとして様々な分野に応用展開されるであろう。

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