20131011日経産業新聞9面
昆虫や甲殻類の脚の構造に着目し、省エネ製品につなげようとする研究が進んでいる。昨年から始まった5年間のプロジェクト「生物規範工学」は東北大学の下村正嗣教授を中心に全国から100人以上の研究者が加わる。ハムシやテントウムシは、足裏に生えている無数の太さ数マイクロ、長さ数十マイクロメートルの毛の間の空気により濡れた葉の上でもすいすい歩ける事が分かった。この仕組みを参考に引っ張る方向によりはがれやすさが異なる材料を開発しており、接着剤を使わない固定方法を目指している。フナムシの脚は側面に幅数十マイクロメートル、厚さ数マイクロメートルのヘラのような突起が生えており、この間をくぐって水が上昇する。この仕組みを工業利用すれば、電機を使わないポンプが実現すると期待している。半導体加工技術による微細構造を再現しており、ポンプの実現を目指している。
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