2013年1月20日日曜日

独Heliatek社:有機薄膜太陽電池 変換効率 12%達成 有機系太陽電池の世界最高記録更新

海外技術動向
http://www.laserfocusworld.com/articles/2013/01/Heliatek-OPV-12-percent.html
 有機薄膜太陽電池のドイツのベンチャー企業であるHeliatekは世界最高の変換効率を達成したと発表した。従来の有機薄膜の世界記録は、同社が9ヵ月前に達成した10.7%であった。この太陽電池の開発はドイツのUlm大学とドレスデン工科大学との共同によるものである。変換効率の測定は、認証機関であるSGSによって測定されたものである。セル面積は1.1cm2、吸収波長帯域の異なる二つの太陽電池を積層したタンデム型である。また有機薄膜材料は低分子系で製法は真空蒸着法である。
 同セルは温度依存性、光強度依存性も評価され、特に高温、低照度でさらに効率が向上し、14~15%に増加することも確認された。結晶Si太陽電池は高温、低照度では効率が低下するので、有機薄膜はそのような使用環境に適した太陽電池と言える。現在考えられる用途は、建材一体型、自動車補助電源、道路標識、エネルギーハーベスティング等である。

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