2011.1 海外技術動向
http://www.scientificamerican.com/article.cfm?id=personal-robot-research
2011年はロボティックスにとってどんな年になるか。年々増加する高齢者の介護に人工知能を持った看護婦が登場するわけではない。しかし、安全性や信頼性においてロボット技術革新の起点となる年になりそうである。2010年はいくつかのロボットに関する要素技術が標準化されたため、2011年はこれらを活用したロボットの技術開発が進みそうである。
ロボットメーカのWillow Garage社(米)は標準化されたパーツを用いたロボットPR2の試作機を発表した。これには、移動機、2本の手、必要なセンサ、二つのコンピュータ、24個のプロセッサー、メモリー、ハードディスク、システムソフトウェアが搭載される。価格は$400,000である。PR2にはいくつかの特徴があるが、最も重要な特徴は、標準化された信頼性のあるパーツで構成されていることである。
サムソン電子はこのPR2の技術をベースに自社技術を加え、2020年までには一家に一台このロボットが設置されることを目指している。 ジョージア工科大学のヘルスケアロボット研究室でも、高齢者のための安全で、作業効率の高いロボットを開発している。現在開発中のロボットは家の中で、高齢者に従って動き、薬の提示を行うことを目指している。
Boschの研究センター(米)は、ロボット用の高性能MEMSセンサの開発プロジェクトを開始させた。このプロジェクトではMEMS技術を使った加速度センサ、ジャイロスコープ、力覚センサ、大気圧センサ等を開発してPR2の性能、信頼性向上を図ろうとしている。共同研究拠点としてStanford大学、MIT、フランスCNRSが含まれる。
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