2010.09 海外技術動向
http://www.sciencecentric.com/news/10092118-nano-antenna-concentrates-light.html
テレビ、ラジオ用に電波を収集するアンテナはすっかりお馴染みである。ライス大学NatelsonらのGrはナノテクノロジーを用いて、光を収集するナノアンテナを開発した。
鋭い先端部を持つ金電極をナノスケールの距離を置いて対向させると、これがレーザ光を収集(増幅)することを見出した。現象としては、発射されたレーザ光が、ナノギャップに捉えられ、光強度が1000倍にも増幅されることが判明した。この現象は光センサ、化学センサ、バイオセンサへの応用可能性が考えられる。特に分子オーダで化学成分を検出できるので、有害物質検出に有効である。ギャップが大きい場合は何の変化も起こらないが、ナノスケールになるとまったく異なる挙動を示しはじめるので注意が必要となる。同Grはこの現象を解析する技術を開発した。それはナノギャップ間を流れる量子トンネル効果による電流を測定する方法である。このトンネル電流はある周波数の電圧を印加すると増大する傾向があるが、光の周波数と強度によっても増大することをつきとめた。これは光増幅効果であるプラズモン効果と考えられる。
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