2010.9 海外技術動向
http://www.photonics.com/Article.aspx?AID=44205 特定の物質に応力を加えると電荷が発生する圧電効果はよく知られた現象である。この効果は既に腕時計、モーションセンサ、ナビゲーション等のデバイスに応用されている。McGill大学のKambhampatiらのグループは半導体QDにもこの圧電効果が発現することを発見した。
QDは直径が10~50個の原子程度の大きさでDNA2重らせん構造の2nmに近いサイズである。同グループはこのGDの表面に電荷が発生し、QD内に電場が発生することをつきとめた。フェムト秒オーダでQDが伸縮することもつきとめた。注目すべき機能として、ナノスケールの変位を検知できることと、逆に電圧を加えることによってナノスケールの変位をコントロールすることができることがあげられる。
CdSeQDは光電変換材料として太陽電池の世界で研究開発がなされている。これからはナノスケールでの振動発電や電圧発生デバイスへの応用の可能性がある。例えばこのサイズを生かした応用として溶液内の圧力の検出、例えば人体内部の特定の部分の血圧を非浸襲で測定することが可能である。この研究成果はNano Letterで発表の予定である。
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