2010年10月1日金曜日

West Australia大学:食べ物の新鮮度を検出するMEMS赤外線画像センサ

2010.10 海外技術動向
http://www.theaustralian.com.au/australian-it/scientists-set-sights-on-cutting-food-wastage/story-e6frgakx-1225930192551
West Australia大学:軍用の赤外線画像センサ技術を食べ物の新鮮度検出技術に応用。

 赤外線画像(波長画像)センシング技術は、当初米国防衛省の出資で、UWAマイクロエレクトロニクス研究Grがミサイルの弾道検出用に開発した。この時別の投資機関からWest Australia大学に農業や食物製造プロセスへの応用を目的に、同類の技術を用いて土壌成分検出や蛋白質の検出技術の開発を委託していた。もし食べ物の新鮮度(腐敗度)をセンシングできれば、あらかじめ賞味期間を表示する必要がなくなるし、食べ物の廃棄を少なくすることができる。メカニズムとして食肉が腐った場合、発する赤外線の波長が変化することが知られている。これはバクテリアの密度が変化することに起因している。
 このように新鮮度を検出できる赤外線画像センサを小型化してバーコードスキャナーに組み込むことができれば、例えばスーパーの店員は、価格、数量とともに品質の管理もできる。同類のセンサを備える装置で最近日本でリンゴの甘さを検出できる機械が開発され、スーパーマーケット向けに販売された。しかしこれは大型の設備で高価である。同研究Grは現在MEMS技術を用いて小型の赤外線画像センサを開発中で、2、3年以内には果物、肉等食べ物の新鮮度を検出できる小型センサを開発できる見通しとのことである。

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