2010年10月8日金曜日

mPhase Technologies社:MEMSを応用したスマート電池開発

2010.10 海外技術動向
http://www.rdmag.com/News/Feeds/2010/10/information-tech-mphase-smart-nanobattery-featured-in-september-201/
 mPhase Technologies Inc.はMEMSとナノテクを応用したスマート表面技術で注目されている会社である。デバイスとしてドラッグデリバリ、マイクロ分析システム、化学センサ、防汚表面などマイクロフルイディクス(microfluidics)を中心としたデバイスを開発している。
 今回mPhaseは同社の技術を生かして、スマートナノ電池を開発した。この新しい電池に用いられている要素技術は、ポーラスSiメンブレンとmicrofluidicsから成り、20年以上の電池寿命を実現している。電解質溶液がSiメンブレン界面を通して移動する量をmicrofluidicsによりコントロールしている。最初電解質溶液は、固体電極に対して分離されているが、microfluidicsで電解質溶液が一定量、Siメンブレンを通って固体電極に到達した時から電池としての機能を発揮する。電解質溶液の移動量のコントロールが高い性能を生み出しており、ワイヤレス機器等の電池の交換を不要にする画期的な技術である。U.S,Armyの補助のもとでプロトタイプはすでに開発済である。mPhaseのCEOであるRon Durandoは、このデバイスは軍用の他、まず人体埋め込み型の医療機器に応用可能と言っている。さらに将来はドラッグデリバリや血糖モニタにも応用可能になるだろうとも言っている。

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