2010年12月24日金曜日

自動車用MEMS市場動向(続) by iSuppli

2010.12 海外産業動向
http://www.electroiq.com/index/display/nanotech-article-display/3526981123/articles/small-
 2010年の自動車用MEMS市場は過去最高となり、MEMSセンサへのニーズが益々高まっている。センサの需要は、自動車そのものの販売台数をはるかに上回るスピードで拡大している。この拡大の要因は、安全装置の義務化と中国である。例えば電子安定走行制御システム(ESC)やタイヤ空気圧モニタ(TPMS)の義務化の流れがあり、米国、欧州に次いで韓国でも義務化され、日本、カナダ、オーストラリアでも近い将来義務化されるので、さらなるセンサの伸びが期待できる。また中国での自動車生産の伸びは依然好調で電子機器化も進んでいくと期待される。
 次世代の自動車用センサに注目する。現在自動車用MEMSセンサ市場は圧力、加速度、ジャイロ、流量でほとんどを占めている。しかしここ5年で新しい自動車用MEMSセンサ(温度、赤外線、ガス濃度、音響、MEMS発振器、光スキャナ)が大きく伸び、2014年には全体の5%を占めるに至ると予測される。用途は車内の空気質モニタ用の温度、ガスセンサ、ナイトビジョン用赤外線カメラ、リアビューカメラ用のMEMS発振器等である。
 法制化は大きな拡大要因となる。例えば欧州では電子パーキングブレーキが義務化され、ここでは車の傾き検出用に加速度センサが必要になる。他に新たなアプリとして歩行者衝突時の安全システムではフロントバンパーに圧力、加速度センサが埋め込まれる予定である。また車停止時エンジンon-off 制御用には圧力センサが用いられる等、広がりを見せている。
 メーカの動向として民生機器用センサで実力をつけたメーカ、例えばSTMicro等が車載用への参入を狙って着々と準備を進めている。まずは信頼性の低いアプリから参入を果たそうとしている。

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