2012年11月27日火曜日

「ナノ電車」最短で薬物運ぶ、流体でデバイスに活用(産総研等)

20121128日刊工業新聞27面

 マイクロ流体デバイスに活用できる、薬物やDNAという物質を運んで狙った場所で放出する「ナノ電車」と名付けた複合体を、産総研が大阪府立大学と共同で開発した。直径10ナノメートルのカーボンナノチューブ(CNT)の表面に、内部に物質を蓄えられるリポソームという球状分子を結合する。リポソームは温度を上げると形状が変化し内部の物質を放出する。この複合体に電圧をかけると毎秒700マイクロメートルで移動し、レーザー光を当てるとCNTが発熱して物質を放出する。今後は運搬性能を高め、目的の場所で化学反応が始まる流体デバイスを目指す。

0 件のコメント:

コメントを投稿