圧電材料を高速制御、MEMS精度誤差１／１０(高輝度光センター）

20111220日経産業新聞10面

　電圧で形状が変わる圧電材料の動きを極めて短い時間で制御し、MEMSセンサーなどに応用可能な技術を高輝度光センターの坂田修身客員研究員らが開発した。シリコン基板上に圧電材料のチタン酸ジルコン酸鉛の薄膜を２層重ねて素子を作った。各層はチタンとジルコニウムの比が異なる。高速で電圧を変化させ、最短200ナノ秒の間隔で表面に幅10~20ナノメートルの縞模様が現れ、断面では高さ3ナノメートルの凹凸が現れた。現在の静電気による変形に比べ、誤差は10分の一以下となる。