2011年4月8日金曜日

SOI-MEMSデバイスが今後さらに成長の見込み by Yole

2011.4 海外技術動向
http://www.advancedsubstratenews.com/2011/04/mems-on-soi-growing-fast-and-faster/
 YoleのEric MounierはSOI基板を用いたMEMSデバイスは2011~2015年の間に年率15.6%で伸びると予測した。ちなみに標準Si基板を用いたMEMSの同成長率は8.1%である。
 SOI-MEMSデバイスの最近の開発例をあげると、Debiotech社のインシュリンナノポンプがある(製造はSTMicro)。これはSOI構造を利用して高信頼性と超小型化を達成している。特に流量の安定性に優れ、圧力、温度、粘度等の影響を受けにくくしている。
 SOI-MEMSの特徴をまとめると、
・ポリシリコン薄膜は残留応力の問題があるがSOIは無い
・薄膜Si部の膜厚が正確に決まっているので、振動子を形成した場合、振動周波数の精度が高い。
・薄膜Si部の表面や貫通部の内壁表面が平坦である。
・ポリシリコンと比較してより薄型化が可能である。
・熱伝導性を高くできる。
・難点は基板コストが高いこと。
 SOIーMEMSの成功例をあげると、
・FreescaleとLetiが共同で開発した車載エアバッグ用加速度センサは年間100万個を達成。
・SiTimeのSi発信器はSOI構造を用いており、すでに3千5百万個を出荷、発信器デバイスの全MEMS化を目指している。