2010年7月20日火曜日

マイクロナノ記事クリッピング2010/07/12-07/20

20100712 日経産業新聞 1面:振動で発電、かすかな揺れで100μw(オムロン)、電磁誘導活用し50mw(米VB)
振動で発電する部品開発が進んでいる。オムロンは、向かい合わせた電極基板が振動でずれると発電する仕組みで、2cm角で厚さ4mm、重さ4gの発電部品を開発した。発電部品を工場の機械や自動車など振動する機器に取り付け、蓄電部品、無線通信部品、センサー等と組み合わせ遠隔監視センサーを開発した。
アメリカのベンチャー、エコハーベスター(カリフォルニア州)は磁石とコイルで電磁誘導により50mwの発電をする部品を開発した。1個100~200円で2011年にも実用化を目指す。

20100712 日刊工業新聞 19面:マイクロ非球面レンズ成形型、微細・複雑形状に対応(中部大)
デジタル機器の小型化により、微細で複雑な形状のレンズを必要とする機会が増えている。レンズの成形に型が必要であり、型の微細成形加工技術が求められている。中部大学工学部の鈴木浩文教授は、この分野の専門家として、企業との共同研究により多くの成果を上げている。
型の加工には通常はダイヤモンド砥石を使用するが、フレネルレンズのように複雑な形状では対応できず、ダイヤモンドバイトを使った超精密旋削加工を活用している。研磨も従来の砥石回転では対応できず、超音波で工具を微振動させ表面を研磨する「ナノポリシャ」を開発した。

20100714 日経産業新聞 14面:センサー付き軸受け、回転軸の傾き検出(NTN)
回転軸の傾きを検出するセンサーを組み込んだ軸受けをNTNが開発した。これまでの回転数や回転方向に加え、傾きなど位置情報も検出する。フランス子会社のSNR者が開発した6x7mmの小型センサーを組み込んだ。フォークリフトのステアリングなどへの使用を想定している。

20100714 日刊工業新聞 21面:光照射で電源オン、ナノサイズ素子開発(阪大と物材機構)
光照射でスイッチをオンとし、そのまま保持(記憶)できるナノサイズ素子を大阪大学と物質・材料研究機構の共同研究グループが開発した。集積化できれば人工網膜や学習型画像認識への応用が期待できる。金属電極と固体電解質電極の間に光導電性分子の膜を形成し、光照射により光導電性分子膜に微弱な電流が起こる。この電流で固体電解質電極のイオンが還元され原子として析出され、金属電極との間に金属の原子架橋が形成され、スイッチオンの状態になる。この金属架橋は光照射がなくなっても存在し、不揮発性の記憶が出来る。動作条件の制御により架橋を消滅させ、スイッチオフに出来る。

20100715 日刊工業新聞 8面:水圧センサー開発、高感度と堅牢性両立(ケネック)
高感度と堅牢性を両立させた水圧センサーをケネック(東京都昭島市)が開発した。構造は、発光ダイオードと受光素子の間に隔壁を置き、水圧による隔壁のすき間の変動による光の変化を捉える。高さ1cm程度の波力を計測でき、測定最大値の2倍の波でも壊れない。研究機関や下水道や化学プラントの高圧配管への採用を目指している。

20100718 日本経済新聞 15面:薄くて透明、炭素素材に新顔、グラフェンの仲間と応用分野
炭素が平面に並んだ新素材「グラフェン」への期待が高まっている。グラフェンは炭素が格子状に繋がった材料で、原子1個0.38ナノの厚みしかない。丈夫で柔軟性があり電機を良く通す性質が明らかになってきた。大型ディスプレーや電子デバイスへの応用が期待されている。

20100719 日刊工業新聞18面:MEMS技術情報交換やシンポ開催、独研究機構と協定延長(仙台市).
仙台市はMEMS分野の情報交換等を行ってきたドイツ・フラウエンホーファ研究機構との協定を2013年まで延長した。東北大の江刺正喜教授が仲介する形で締結し、市はMEMS関連の新産業育成を目指している。  

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