2013年6月20日木曜日

新型インクジェットヘッド、国内2か所で量産開始、160億円投資(セイコーエプソン)

20130620日経産業新聞7面

 セイコーエプソンは国内2か所の事業所に160億円を投資し、従来の半分程度に小さくしたインクジェットヘッドの生産を行う。前工程の諏訪南事業所、組み立ての東北エプソンに設備投資した。組立を完全自動化して生産コストを引き下げ、一部インドネシアに出していたヘッド生産を国内に戻す。オフィス向けではレーザープリンターの普及が進んでいるが、新ヘッドでインクジェットプリンターへの置換を図り、交換インクの販売増で収益率改善を狙う。

台湾で触覚センサー量産、月産100万個規模、タッチエンス、提携工場開拓

20130620日刊工業新聞7面

 東京大学発ベンチャーのタッチエンスは、2015年に台湾で触覚センサーの量産体制を整えて月産100万個規模とし、欧米向けに輸出して3年後に海外年間売上3億円を目指す。同社は3次元方向の変位を検出できる「ショッカクキューブ」や、MEMSを活用した3軸触覚センサー「ショッカクチップ」などを展開している。触覚センサーはロボットや自動車向けで採用が伸びており、14-15年度に米国とドイツに進出する計画。現在は国内で試作品・研究開発向けに月産1万個規模。台湾で量産、国内は少量生産に特化する。

アルプス電気、センサー事業強化、14年度上期メド、ジャイロセンサー投入

20130620電波新聞4面

 アルプス電気はセンサー事業の拡大を図っており、スマホ用では地磁気センサー、気圧センサー、湿度センサー、UVセンサーなどを製品化している。パートナーである米国クォルトレ社との連携によりジャイロセンサーを投入すると共に、加速度センサーの共同開発を進める。クォルトレ社はBAW(バルク・アコースティック・ウェーブ)という弾性波を利用したMEMSセンサー技術を用い、数メガヘルツの高周波により、外来ノイズへの耐性に優れた高い衝撃特性や低消費電流の技術開発を進めている。クォルトレ社のジャイロセンサーは一般的なチューニングフォーク方式とは異なりBAW方式で、デザインは櫛歯型ではなく円板。振幅が0.2マイクロメートル未満と小さく、連化しにくい。量産開始は14年度中を目指す。

2013年6月18日火曜日

STマイクロのMEMS、日韓で年2桁増収へ

20130618日経産業新聞4面

 STマイクロエレクトロニクスはMEMS製品で約5割のシェアを握るが、日韓での売上高を年率で2桁伸ばす方針。デジカメの手振れ補正の他、車載や産業機器分野を開拓する。オムロンとガス計測メーターを開発するなど、日本企業との共同開発を進める。同社の2012年の売上高は10億ドル、今後2~3年で新製品を投入し、世界シェア60%程度を目指す。

2013年6月14日金曜日

ナノリソグラフィ研究所設立、蘭ASMLが産学官で

20130614電波新聞2面

 オランダのASMLは同国の物理基礎研究財団(FOM)、アムステルダム大学、アムステルダム自由大学、オランダ科学研究機構(NOW)と共同でナノリソグラフィ研究所(INL)を設立する。最初のプログラムはEUV(極端紫外線)を用いたリソグラフィ技術。研究予算は10年間で1億ユーロ。

2013年6月11日火曜日

慣性センサーの米クォルトレ社に300万ドルの戦略投資(アルプス)


20130611電波新聞1面

 アルプス電気は共同開発を進めているMEMS慣性センサーベンチャーの米クォルトレ社に300万ドルの戦略投資を行った。クォルトレ社はBAW(バルク・アコースティック・ウェーブ)という弾性波を利用したMEMSセンサー技術を用いて、数メガヘルツの高周波により耐ノイズ・衝撃性、低消費電力に優れた技術開発を進めている。同社のジャイロセンサーは一般的なチューニングフォーク方式とは異なり、独自のBAW方式により10メガヘルツの高周波、振幅は0.2マイクロメートル未満という特徴を持ち、デザインは櫛歯型ではなく円板形。パッケージングはアルプス電気が担当し、販売は両社が行う。14年度中の量産開始を目指す。